医学的ダウンタイムと社会的ダウンタイム

ウィズエイジングクリニック新宿院長上野美津です。

ゴールデンウィーク10連休で色々な美容治療をお受けになっている方も多いかと思います。
休日前や連休になると、患者様のご要望が平日とは違ってきます。
普段は「テープなど貼らずに、すぐメイクができる治療」「人にばれない治療」という方が多いのですが、ゆっくりできる週末や連休となると
「顔中のシミを取りたい」「マスクをして家に籠るから、腫れてもいい」とおっしゃいます。

数が少ないシミの場合は、レーザー照射後に保護テープを貼っていただきますが
多数あるシミ治療の場合は顔中テープだらけになってしまいますので、軟膏外用で対応していただくようにしています。
レーザー照射後の皮膚は焦げたような色になりますので、テープを貼らなくても周囲の人には「何かやったな」とわかってしまいます。
医学的ダウンタイムとは言わないけど、社会的ダウンタイムですよね。

切らないフェイスリフトといわれて人気のスレッドリフトは、糸を挿入することによるリフトアップ手術です。

全身麻酔のフェイスリフト手術と違い、局所麻酔での外来処置です。とは言っても、ある程度顔全体を触ることになりますから、初めてお受けになる患者様は「仕事が数日休める時に」と希望される方がほとんどです。
内出血などの色味が出る部分が意外と少なく腫れも少ないので、2回目以降は「明日から仕事です」と気軽にお受けになる方がでてくる治療でもあります。

輪郭形成とアンチエイジング

ここ10年くらいでしょうか。「小顔になりたい」という若い方が大変増えてきました。骨を削ったり脂肪を取ったり、と大きな手術を受ける方もいらっしゃるようです。
一方で、輪郭形成をする際に「骨削りまでは必要ない」もしくは「大きな手術はやりたくない」という方もいらっしゃいます。
そんな患者様には、スレッドリフトやヒアルロン酸注入を応用して輪郭をシャープにする治療をすることが増えてきました。スレッドリフトが輪郭形成治療として急速に浸透してきてるように感じます。
輪郭形成を目的とする場合は、同じスレッドリフトであっても従来のたるみを改善するための治療であるアンチエイジングスレッドリフトとは異なります。
輪郭が大きく変化するまで行う必要があるため、むしろアンチエイジングのスレッドリフトとよりも、必要とする糸の本数は増える傾向にあると思います。
「脂肪が気になる」という方には、スレッドリフトと脂肪溶解注射を併用して治療をする場合もあります。

アンチエイジングスレッドリフトの場合は、あくまで基本の目的が加齢での変化を打ち消してその人本来の状態にしたいということなので、その方の顔立ちを消さず「加齢を消す」治療となります。もちろん、「ついでに大きく変化したい」という方にはそれなりの治療をするようになります。

アンチエイジングスレッドリフトの場合は、皮膚や皮下組織のタイトニングだけでは変化が足りない場合に行います。メリットは、高周波などの医療機器よりも、繰り返しの頻度が少なくて済むことです。患者様には「1年から1年半に1度行いましょう。合間にHIFU(ウルトラセルQ-Plus)や高周波=RF(Acgen)もしくはレーザーでのタイトニング(GENトーニング)を行えるとベストです。」とお話ししています。

スレッドリフトだけでたるみに対抗するよりも、HIFUやRFと組み合わせる方が断然効果的でより自然だと思います。HIFUによって皮下組織のボリュームコントロールができますし、RFで皮膚全体の均一なタイトニングを行いますので、この2つの治療で肌や皮下組織の表面積が減ります。そこに加えて、重力に逆らうためのスレッドリフトをすることが理に適う、というイメージです。

糸の選定

スレッドリフトに使用するスレッド(糸)も今は世界中で多くのメーカーの物が出ています。今年から使用するスレッドを変更しました。去年まで使用していたスレッドよりも、さらにしっかりホールドされるタイプを採用しました。
以前使用していた糸は、引き上げが強すぎないマイルドな糸でした。このスレッドのメリットは、術後の経過・回復が早いことです。多少凹凸感が残っていても、日々の顔筋の動きによってある程度は自然とならされていくので「リフト顔」の不自然さが出ないため、控えめな変化を望む方には取り入れやす治療でした。
デメリットは、持続期間が若干劣ることと、本数を多めにしても効果の上限があることですね。

この数年、スレッドリフトの経験を積み、かなりコントロールできるようになってきたので、今回はスレッドのひっかかりのとげがしっかりしているタイプを採用して治療をするようになりました。従来と同じ本数の糸を使用しても、しっかり引き上がります。
また、糸の長さにバリエーションをつけることで、骨格のカーブに合わせて負担のない糸を選ぶことができるようになりました。従来は頬骨のカーブで糸の挿入がしにくかった部位にも治療が可能になりましたので、その方の骨のカーブに合わせることで、より自然により効果的に引き上げられるようになりました。
糸の本数を増減することで、お好みに合わせたリフトアップ効果を実現するコントロールもやりやすくなりました。
デメリットは、引っかかりがしっかりしている分、従来の糸に比べると馴染むまでの若干の違和感と痛みを長く感じる場合があることです。

医師の見解や好みは様々ですが、私自身は「アンチエイジングは、年齢相応の範囲での施術効果を狙うほうが自然な美しさにつながる」と考えています。
一方で、お若い方の輪郭形成でがっちり治療することも、長い先の人生をより満足してすごすために悪くないと思っています。

輪郭形成・アンチエイジングどちらの場合でも、今当院で使用しているスレッドは効果的です。年齢層や目的にかかわらず、安定した効果を出していて患者様にもとても好評です。
しばらくはこのブランドのメーカーを使用するつもりです。

院長:上野美律

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